南国の城下町・飫肥へ その3 おいしいものも山ほどありまして/DENKEN WEEK 2021

「DENKEN WEEK 2021」をより楽しむべくお伝えしている飫肥の魅力その1その2。その3では、城下町・飫肥がある日南市のグルメをご紹介します。

日南市は「一本釣りカツオ」漁獲量日本一の町。新鮮なカツオは驚くべきおいしさだ。なかでも私のお気に入りは「鈴之家旅館」の鈴之家定食。特製ダレとたっぷりの薬味で和えたカツオは、まずはそのままで。次にご飯に乗せて丼にして、最後はカツオだしをかけて茶漬けにして味わえる。絶品である。

ほかにも、日南市では「一本釣りカツオ」を活かした市公認ご当地グルメ「日南一本釣りカツオ炙り重」を展開しており、飫肥城下町に位置する「ギャラリーこだま」ほか市内10店舗で、各店が創意を凝らした「日南一本釣りカツオ炙り重」が味わえる。
また毎年9月〜11月末は、伊勢えび漁解禁に合わせて、宿泊施設や食事処など日南市内の各店舗で「日南海岸伊勢えびまつり」が開催される。日向灘の荒波にもまれて、身が締まった日南海岸獲れの伊勢えびは、甘みが強くとろける舌触り。刺身のほか、伊勢えびの旨みがとことん堪能できる味噌汁をぜひ味わってほしい。

日南市は、宮崎の特産品・マンゴーの一大産地であり、3月下旬から初夏にかけては産地ならではの手頃な価格でフレッシュなマンゴーが手に入る。シーズン外でも、ピューレや冷凍保存したマンゴーがたっぷり乗るスイーツなどが提供されるため、見かけたらぜひ味わってみて(*写真はイメージです)。

お土産におすすめなのは、日南市油津「京屋酒造」が造るクラフトジン「油津 吟 YUZU GIN」。京屋酒造は天保5年(1834)創業の老舗焼酎蔵だが、2017年からクラフトジンも製造。自社の人気芋焼酎2種をベーススピリッツに、宮崎特産のユズや日向夏などを合わせた唯一無二の爽やかな味わいがたまらない。宮崎産の金柑、へべス、日向夏をメインボタニカルに使用した第2弾のクラフトジン「HINATA」とも、京屋酒造の売店のほか、飫肥にある日南酒造会館でも購入できる。

ヤシの木が揺れる日南フェニックスロードを南下し向かう日南・飫肥の旅。道中に見られる、紺碧の海が開ける大パノラマと温暖な気候が、訪れる人をのどかな開放感で包んでくれる。飫肥には武家屋敷をリノベーションした魅力的な宿なども続々開業。ぜひ泊まって、ゆるゆると心をほぐす休暇を飫肥で過ごしてみてはいかがだろうか。


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宮本喜代美

1991年、沖縄在住時に旅行情報誌のライターとなり、現在は九州・山口・沖縄の旅行や観光にまつわる原稿執筆、企画・編集、情報発信を行う。山や海など、風通しの良い場所をこよなく愛する自然派。儚く美しいものも大好きで、せつない曲ばかりをかける音楽イベント「セツ☆NIGHT」を不定期で開催している。


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